こんにちは。猛暑の中、いかがお過ごしでしょうか。
今回は、大きな「ビルトインガレージ」を設けた「あこがれのガレージハウスI様邸」の施工現場をご紹介させて頂きます。
立地の良い狭小敷地に大きなボリュームの2階建て住宅、その内部に約6mx5mのガレージを設けております。
ガレージの上部に2階が乗るため、耐震性には更に留意しなくてはなりません。
1階は壁の多い寝室、W.I.C.他、2階が中庭的インナーバルコニーを挟んだオープンLDKという何とも素敵なプランになっております
上の写真からも敷地いっぱいに建つ、建物のボリューム感が感じられるかと存じます。
奥に見える空間が、素敵なオープンキッチンとダイニングとなりまして、中間に大開口サッシと共に軒のかかったインナーバルコニ8帖、
手前側がスタディールームのある広いリビングとなっております。(サッシ取付・防水施工が終わり、断熱材施工中の写真です)
それでは基礎の完成写真からご紹介させて頂きます。
奥が当社標準のべた基礎、基礎断熱の入った土間を挟んでガレージ部分は道路に合わせた深基礎となっております。
ガレージは普通の土間コンのように見えますが、実際は地中梁のしっかり入った耐圧盤となります。
構造計算により地中梁をタテヨコにしっかり配置して、耐圧盤と地中梁を一体に造ります。
この上に仕上の土間コンを100mm程度打設致しまして水勾配を取ります。
耐震等級3をクリアする場合には、駐車場スラブもしっかり耐震基礎の一部として造っておくことが重要ですね。
次の写真は、今回の基礎で使用した開口部地中梁の鉄筋ユニットです。主筋は太いD16x4本仕様です。
写真ではユニットを置いただけで、これから耐圧盤と共に配筋するところですが、
べた基礎の配筋と地中梁配筋が組み合わされて、よりしっかりとした耐震基礎となります。
耐圧盤が完成すると、写真のように地中にRCの梁が埋設される形となります。
次の写真は配筋確認及び配筋検査の状況です。
構造設計者・第三者検査機関のJIO、建設性能評価の配筋検査などを行いまして無事合格いたしますと、コンクリートの打設を致します。
コンクリートは打設前の確認が重要ですので非常に緊張する工程の一つとなりまして、必要とあらば夜中でも現場に行き確認致します。
次の写真は、基礎立上りの打設状況です。
かぶり厚や引き抜きに耐えるホールダウンやアンカーボルト位置を事前にチェックして、密実なコンクリートになるように打設致します。
養生や基礎天端レベルの精度も重要となります。
手前に見えるガレージ開口の両端立ち上がりは、高倍率の耐力壁を支えるために分厚くなっております。
それでは次に建て方のご紹介です。
スパンが大きいと強度に加えて、材のたわみもシビアな問題となって参ります。
たわみにくい高強度のLVL大梁:150㎜x600㎜(5寸x2尺)が大スパンをしっかりと支える構造です。
伏図に沿って大梁を慎重に組みまして、だんだんガレージ廻りの2階床組が見えて参りました。
この上に構造用厚合板を全面張り致しまして、剛床構造と致します。
次の写真は建て方の終盤、屋根を組む手前の写真です。
水平耐力を高めるための剛床パネルが、2階桁上に3階床のようにしっかり張られております。
全体的にしっかりした安心感がありまして良い感じです。あと少しで養生されて美しい構造体は見えなくなってしまいます。
ちなみに、床の剛性が高いと離れた位置の耐力壁にも剛床を通して力がしっかり伝わり全体で耐えることができますので地震に強くなります。
今回は剛床+火打梁の複合剛床になっておりまして、ガレージの耐震補強の意味もあることとなります。
次の写真は、屋根の下地組の施工状況となります。
LVLの垂木に構造用合板を張りまして、一枚岩のような屋根下地に致します。
緩やかな勾配の屋根ですので、防水を考慮してガルバ鋼板葺きの板金屋根となりますが、
屋根勾配が水平に近いと横からの力に強いというメリットがございますので、
ガレージハウス設計においての当社の設計部の技術的総合判断ということでしょうか。匠の技・・・さすがです。
「現場でのあったかい出来事のご紹介」
当社の「心優しきほのぼの現場監督H氏」の担当物件でのエピソードのご紹介です。
外構工事の際に左官壁(塗壁)を使った門袖壁に、お施主様のお子様のかわいい手形が刻印されました。
当社ではコンクリートブロック下地に「ジョリパッド」という左官材を塗って仕上げますが、
固まる前ですとコンクリートなどと同様に、手形が残ります。
見るたびに心がほっこりするような出来事ですが、我が家も記念に刻印を残したいというご要望がございましたら
担当監督までご連絡下さいませ。
もうすぐお引渡しとなりますA様邸も、写真のように上品なこげ茶のタイルと白い外壁が素敵なデザイン住宅で、
見た方がおおっと声を上げるぐらいすばらしい完成度となっております。
ご見学されたい方は、ぜひ当社までご一報いただけますようよろしくお願い致します。
今月も最後までお付き合い頂きましてありがとうございました。
それではこの辺で失礼させて頂きます。
ありがとうございました。